代表コラム

【行政書士試験 合格体験記①】働きながら1年目不合格→2年目合格。条文暗記とAI活用でたどり着いた勉強法

cedar_mgr_518

こんにちは。CEDAR行政書士事務所代表の杉本です。

ここでは、私自身が行政書士試験に合格するまでの体験についてお話しします。

私は働きながら行政書士試験に挑戦し、1年目は不合格でした。

その後、勉強方法を大きく見直したことで、2年目には点数を大きく伸ばし、合格することができました。

そして、その合格が、現在のCEDAR行政書士事務所の開業につながっています。

振り返ってみると、私にとって大きな転機となったのは、

「問題を繰り返し解く勉強」から、「条文の重要なキーワードを自分の頭から取り出せるようにする勉強」へ切り替えたこと

でした。

この記事では、1年目の不合格から何を見直し、2年目にどのような勉強をしたのかをご紹介します。

働きながら行政書士試験を目指している方や、「勉強しているのになかなか知識が定着しない」と感じている方に、何か一つでも参考になれば幸いです。

※本記事は、私自身の行政書士試験受験時の体験をまとめたものです。学習方法には個人差がありますので、一つの体験例としてお読みください。

1年目は「問題をたくさん解けば受かる」と考えていた

行政書士試験の勉強を始めたのは、2024年8月頃でした。

その年の試験まではあまり時間がなかったため、「1回目の試験は厳しいだろう」と思いつつ、市販のテキストと一問一答問題集を購入し、何度も繰り返し解きました。

当時は、

「過去問や問題集を何度も回せば、そのうち合格レベルに達するだろう」

と考えていたからです。

しかし、1年目の結果は不合格でした。

「次こそは絶対に合格したい」と決意した2年目は、ある通信講座を受講しました。

講義を一通り受け終えた段階では、「かなり勉強した」という感覚がありました。

ところが、その後に過去問を解いてみると、思ったほど解けません。

そこで、自分の勉強方法に根本的な問題があるのではないかと考えるようになりました。

「見れば分かる」と「自分で思い出せる」は違う

原因を考えてみると、はっきりしていました。

学んだことが、自分の頭の中に十分定着していなかったのです。

テキストや問題を見れば、

「これは見たことがある」

「確か、こんな内容だった」

とは思えます。

しかし、何も見ずに、

「この論点の重要なキーワードは何か」

と自分に問いかけると、なかなか言葉が出てきませんでした。

一問一答問題集や過去問を繰り返していると、似た問題を見た瞬間、それがきっかけとなって答えを思い出せることがあります。

ところが、聞き方や選択肢の表現が少し変わると、判断できなくなる。

私の場合、それは「知識が身についた」というより、問題そのものを手がかりに記憶を呼び起こしているだけだったのだと思います。

ここで、

「見れば分かる」ことと「自分で思い出せる」ことは、まったく違う

ことを痛感しました。

これが、2年目の勉強方法を大きく変えるきっかけになりました。

「何問解いたか」から「何を思い出せるか」へ

2年目は、学習の中心を変えました。

「問題を何問解いたか」ではなく、

「条文の重要なキーワードを、どれだけ自分の頭から取り出せるか」

を意識するようにしました。

もちろん、すべての条文を一言一句正確に暗唱しようとしたわけではありません。

私が重視したのは、

「この論点では何が要件なのか」

「この条文で外してはいけないキーワードは何か」

を、何も見ずにすぐ口に出せる状態にすることです。

「この問題なら、あの条文のあの言葉だ」

と頭の中から引き出せるようになると、問題を解く際の迷いがかなり減りました。

条文は、知識を積み上げるための「骨組み」になった

もちろん、条文を覚えているだけで、すべての問題が解けるわけではありません。

判例、制度趣旨、例外、条文には直接書かれていない関連知識が必要になる問題もあります。

それでも私が感じたのは、土台となる条文が頭に入っていると、その上に新しい知識を結びつけやすくなるということでした。

例えば、

「この判例は、この条文のこの要件について判断したものだ」

「この条文には、このような例外がある」

という具合です。

私にとって条文暗記は、単に文章を丸暗記する作業ではなく、法律知識を整理するための骨組みを作る作業になっていきました。

ただし、六法を第1条から順番に暗記したわけではありません。

予想問題集などを解きながら、

「この問題を解くためには、どの条文の、どのキーワードを覚えておけばよいのか?」

と考え、必要な部分を拾っていきました。

問題を解いて終わりにするのではなく、必ず根拠となる条文へ戻る。

これが2年目の学習の基本になりました。

覚えにくい条文は「語呂合わせ×AI画像」で記憶した

とはいえ、法律の条文をそのまま読んで覚えるのは簡単ではありません。

そこで取り入れたのが、

「語呂合わせを作り、その場面をAIで画像化する」

という方法です。

文字だけで覚えるのではなく、音やイメージと結びつけて記憶するようにしました。

例:行政事件訴訟法第25条第2項

例えば、執行停止に関する行政事件訴訟法第25条第2項です。

「処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて……」

ここで覚えたかったのは、

「重大な損害」

「避けるため」

「緊急の必要」

「申立てにより、決定をもって」

といったキーワードです。

そこで私は、

「十三で飲む酒のため、金が必要。持っていけ!」

という語呂合わせを作りました。

「十三」から「重大な損害」、「酒のため」から「避けるため」、「金が必要」から「緊急の必要」、「持っていけ」から「申立てにより、決定をもって」を連想するというものです。

そして、この語呂をさらに記憶に残すために、AIでイメージ画像を作成しました。

行政事件訴訟法第25条第2項を覚えるために作成したイメージ画像

少し変わった画像ですが、こうした印象に残る絵の方が、私にはかえって効果がありました。

行政法だけでなく、憲法、民法、会社法などについても、覚えにくい部分では同じように語呂合わせとAI画像を作りました。

MindMeisterに「自分専用の行政書士試験テキスト」を作った

知識の整理には、マインドマップツールの「MindMeister」を活用しました。

マインドマップとは、情報を枝分かれさせながらツリー状に整理できるツールです。

私は、このMindMeisterに、勉強に必要だと思った情報をほぼすべて集約しました。

条文、重要なキーワード、判例、重要だと思った問題、語呂合わせ、AIで作った画像などです。

実際に作成したMindMeisterのマップ。

学習が進むにつれてかなり大きくなりました。

マップは、基本的に条文の順序に沿って作成しました。

例えば、一つの条文を起点にして、その下に関連するキーワード、判例、問題、語呂合わせ、AI画像などを付け加えていくイメージです。

条文を軸に、関連する知識や語呂、画像などをまとめていました。

勉強が進むほどマップは大きくなりました。

しかし、全体を俯瞰することで、

「この条文の次に、この規定がある」

「この論点とこの条文はつながっている」

「このあたりには似たような要件がある」

ということが見えるようになりました。

単に個々の知識を暗記するのではなく、法律全体の構造や条文同士のつながりを意識できるようになったことも、理解を深めるうえで役立ったように思います。

最終的には、MindMeisterが私にとって、

「自分専用の行政書士試験テキスト」

のような存在になっていました。

市販教材は3種類を併用

MindMeisterを中心にしつつ、市販教材も併用しました。

行政書士試験六法(早稲田経営出版)

条文を確認するときに使いました。

私が便利だと感じたのは、単に条文が掲載されているだけでなく、その条文に関連する過去問や判例も併記されていることです。

条文から関連する問題や判例を確認できるため、「問題から条文へ戻る」という私の勉強方法と相性が良い教材でした。

行政書士の判例集(TAC出版)

判例の確認には「行政書士の判例集」を利用しました。

特に、憲法と行政法の判例を理解するうえで役立ちました。

条文という骨組みに対して、具体的な判例や考え方を付け加えていくという使い方をしていました。

各社の最新予想問題集

予想問題集は、単に本番の練習をするためだけではなく、

「自分にどの知識が足りていないのかを発見するための教材」

として使いました。

問題を解く。

分からなかった部分を確認する。

根拠となる条文へ戻る。

必要であればMindMeisterに追加する。

そして、再び覚える。

このサイクルを繰り返しました。

2年目は勉強時間が増えた一方、過去問を解く量は減った

ここは、誤解のないように補足しておきます。

勉強した時間そのものは、1年目より2年目の方が多かったのは間違いありません。

条文を調べる。

MindMeisterを作る。

語呂合わせを考える。

AI画像を作る。

判例を読む。

こうした作業にも多くの時間を使いました。

一方で、2年目は1年目ほど過去問を解きませんでした。

1年目に何度も繰り返していた一問一答問題集も、2年目には使いませんでした。

問題演習を減らして勉強量を減らしたわけではありません。

むしろ、問題を解くことに使っていた時間を、「知識を理解し、自分の頭に定着させる時間」に振り分けたという感覚です。

過去問を解いた回数は減りました。

しかし、

「この論点なら、あの条文のあのキーワードだ」

と何も見ずに言える知識は、1年目より大幅に増えました。

私には、こちらの方が大きな自信につながりました。

記述式問題にも、そのままつながった

この勉強方法は、記述式問題にも役立ちました。

実は、私は記述式問題対策として何か特別な勉強をしたわけではありません。

記述式問題だけを大量に解いたわけでもありません。

それでも、

「条文の重要なキーワードを、何も見ずに頭から取り出す」

という練習を続けていたことで、記述式問題でも書くべき言葉が思い浮かぶようになりました。

以前のように、

「何を書けばよいのか全く分からない」

という状態ではなく、

「書くべきキーワードは分かる。あとはそれを40字程度にどうまとめるか」

という段階まで持っていけるようになりました。

もちろん、キーワードが思い浮かべば必ず正解できるわけではありません。

問題文に即して必要な要素を選び、限られた文字数にまとめる力も必要です。

それでも、

「何を書くか」をゼロから考えるのではなく、「何をどう組み立てるか」に集中できるようになった

ことは、私にとって大きな変化でした。

試験1か月前、「知っている」が増えていた

試験直前期になると、予備校各社がYouTubeなどでヤマ当てや問題予測の動画を公開します。

2年目の私は、それを見ることが楽しみになっていました。

「あ、この論点は知っている」

「あの条文のキーワードも覚えている」

と思えることが増えていたからです。

1年目にはなかった感覚でした。

知らないことばかりに目を向けて焦るのではなく、

「自分はこれだけ知っている」

と思えるようになったことが、本番に向けた自信につながりました。

そして2年目、行政書士試験に合格

結果として、1年目から点数を大きく伸ばし、2年目で行政書士試験に合格することができました。

決して余裕のある高得点だったわけではありません。

それでも、働きながら試行錯誤し、自分に合った勉強方法を見つけ、それを結果につなげることができたことには、大きな達成感がありました。

そして、この合格が現在のCEDAR行政書士事務所の開業につながっています。

おわりに:「何問解いたか」より「何を自分の頭から取り出せるか」

行政書士試験の勉強方法に、すべての人に当てはまる一つの正解があるとは思いません。

一問一答問題集を何周もして合格する方もいるでしょう。

過去問を繰り返すことで知識が定着する方もいると思います。

私の場合は、それだけでは十分に定着しませんでした。

そこで、

問題を解く → 根拠となる条文を確認する → 重要なキーワードを抜き出す → 語呂合わせを作る → AIで画像化する → MindMeisterに集約する → 何も見ずに思い出す

という方法へ切り替えました。

振り返ってみると、最も大きかったのは、

「見れば分かる」状態から、「何も見なくても思い出せる」状態を目指したこと

だったと思います。

条文だけですべての問題が解けるわけではありません。

しかし、条文という骨組みが頭にあれば、その上に判例、例外、関連知識を積み上げていくことができます。

そして、それらを自分の頭から取り出せるようになれば、択一式では判断の根拠となり、記述式では答案を書くためのキーワードになります。

もし、

「問題集を何周しても点数が伸びない」

「勉強したはずなのに、本番形式になると自信がない」

「記述式で、何を書けばよいのか思い浮かばない」

と感じている方がいれば、

「何問解いたか」ではなく、「何を自分の頭から取り出せるようになったか」

という視点で、一度勉強方法を振り返ってみてもよいかもしれません。

私自身の体験が、これから行政書士試験に挑戦する方の何か一つのヒントになれば幸いです。

記事URLをコピーしました