京都で個人売買で車を買ったときの名義変更|必要書類チェックリスト
この記事では、知人や親族から車を譲り受けた場合や、フリマサイト、インターネットオークションなどを通じて、個人から普通車を購入した場合の名義変更について説明します。
車の所有者を売主から買主へ変更する正式な手続きは、「移転登録」といいます。
販売店から中古車を購入する場合は、販売店が登録手続きを進めることが一般的です。一方、個人売買では、次のようなことを当事者間で決めなければなりません。
- どちらが名義変更を行うのか
- 売主から何の書類を受け取るのか
- 車庫証明をいつ取得するのか
- ナンバープレートが変わるのか
- 税金や保険をどのように扱うのか
自動車の所有者が変わった場合、新しい所有者は、その日から15日以内に移転登録を行う必要があります。手続きを後回しにすると、自動車税の通知などをめぐり、売主と買主の間でトラブルになるおそれがあります。
この記事では、次の一般的なケースを前提に解説します。
車検の有効期間が残っている普通車を、個人の売主から個人の買主が購入し、買主が新しい所有者・使用者になる場合
軽自動車、車検切れの車、相続、法人名義、未成年者が所有者になる場合、新しい所有者と使用者が異なる場合などは、必要書類や手続きが異なることがあります。
※手数料や窓口時間などは、2026年7月時点の情報です。

1.購入前に確認しておきたい3つのこと
書類を集め始める前に、現在の車検証を確認し、通常の名義変更を進められる車かどうかを確かめましょう。
① 車検証上の「所有者」は本当に売主か
最初に確認するのは、車検証に記録されている所有者です。
売主が日常的に使用している車であっても、ローンで購入した車などでは、販売店や信販会社が所有者になっていることがあります。これを一般に「所有権留保」と呼びます。
この場合、車を使用している売主だけの判断では譲渡できません。車検証上の所有者である販売店や信販会社に、所有権解除や譲渡に必要な書類を確認する必要があります。
ローンを完済していても、所有権解除の登録をしていなければ、販売店や信販会社が所有者のままになっていることがあります。
現在の電子車検証は、券面に所有者の氏名・住所、使用者の住所、車検の有効期間などが表示されません。自動車検査証記録事項または車検証閲覧アプリで確認しましょう。
② 車検の有効期間が残っているか
通常の移転登録には、有効期間内の自動車検査証が必要です。
車検が切れている自動車は、そのまま通常の移転登録を行うことができません。継続検査や一時抹消登録後の手続きなど、状況に応じた対応が必要になるため、この記事では対象外とします。
③ 車検証と売主の印鑑証明書が一致しているか
売主が車の購入後に引っ越しや結婚をし、売却時までに車検証の変更手続きをしていなかった場合、車検証上の住所・氏名と、現在の印鑑証明書が一致しません。
その場合は、変更内容に応じて、次のような書類が必要になります。
- 住民票
- 住民票の除票
- 戸籍の附票
- 戸籍謄本または戸籍抄本
重要なのは、車検証に記録された住所・氏名から、現在の印鑑証明書の住所・氏名までのつながりを確認できることです。
転居を繰り返している場合は、現在の住民票だけでは住所の履歴を確認できないことがあります。印鑑証明書だけを受け取るのではなく、車検証の情報と必ず見比べましょう。

2.個人売買から名義変更までの基本的な流れ
一般的には、次の順序で進めます。
ステップ1 売買条件を決める
売買代金、車両の引渡日、名義変更を行う人、手続きの期限、税金や保険の扱いなどを話し合います。
ステップ2 売買契約書を作成する
売買契約書は、移転登録の必須書類ではありません。
ただし、個人売買を口約束だけで進めると、後から認識の違いが生じることがあります。少なくとも、次の事項は書面に残しておくと安心です。
- 車両の登録番号と車台番号
- 売買代金と支払日
- 車両と書類の引渡日
- 名義変更の期限
- 自動車税やリサイクル料金の扱い
- 確認済みの故障や傷
- 名義変更完了の報告方法
ステップ3 売主側の書類を確認する
車検証、印鑑証明書、譲渡証明書、委任状などを確認します。
住所・氏名のつながりを証明する書類が不足している場合は、車庫証明を取得する前に整理しておく方が進めやすいでしょう。
ステップ4 買主が車庫証明を取得する
新しい使用の本拠と保管場所について、必要に応じて車庫証明を取得します。
ステップ5 京都運輸支局で移転登録をする
必要書類を提出し、新しい車検証の交付を受けます。
ステップ6 自動車税の申告とナンバー変更を行う
移転登録後、自動車税の申告を行います。
管轄変更や希望番号への変更がある場合は、旧ナンバープレートを返納し、新しいナンバープレートを取り付けて封印を受けます。

3.売主から受け取る書類
個人売買では、売主から受け取る書類に不備があると、買主が京都運輸支局へ行っても名義変更を進められません。
車両を受け取る前に、次の書類を確認しましょう。
自動車検査証の原本
現在の車検証です。
電子車検証の場合も、ICタグが組み込まれた車検証本体を受け取ります。
自動車検査証記録事項は、通常の移転登録で提出する必須書類ではありませんが、電子車検証の券面に表示されない所有者、住所、有効期間などを確認するために役立ちます。
売主から一緒に受け取るか、車検証閲覧アプリで内容を確認しておくとよいでしょう。自動車検査証記録事項は、車検証閲覧アプリからPDF形式で出力することもできます。
売主の印鑑証明書
発行日から3か月以内のものが必要です。
車検証上の所有者と、印鑑証明書の氏名・住所が一致しているかを確認します。
一致していない場合は、住所や氏名の変更のつながりを証明する住民票、戸籍の附票なども必要になります。
譲渡証明書
売主が、対象の車を買主へ譲渡したことを証明する書類です。
主に、次の内容を記入します。
- 車名
- 型式
- 車台番号
- 原動機の型式
- 譲渡年月日
- 売主の住所・氏名
- 買主の住所・氏名
普通車の場合、譲渡人である売主が、印鑑証明書と同じ実印を押します。
買主は譲受人として記載しますが、通常、譲渡証明書の買主欄に実印を押す必要はありません。
車台番号などを書き間違えると、売主による訂正が必要になる場合があります。車検証または自動車検査証記録事項を見ながら、正確に記入しましょう。
売主の委任状
売主本人が運輸支局へ行かず、買主や行政書士が申請する場合に必要です。
委任状には、売主が印鑑証明書と同じ実印を押します。
買主が一人で名義変更を行う一般的なケースでは、売主から次の3点をまとめて受け取ります。
- 売主の印鑑証明書
- 売主の実印を押した譲渡証明書
- 売主の実印を押した委任状
住所・氏名、車台番号または登録番号、実印の押印などを確認しておきましょう。売主と買主の印鑑証明書は、いずれも発行後3か月以内のものが必要です。
住所・氏名のつながりを証明する書類
車検証と印鑑証明書の記載が一致しない場合に必要です。
必要になる書類は、変更の内容や回数によって異なります。売主が複数回転居している場合は、住民票の除票や戸籍の附票まで必要になることがあります。

4.買主が用意する書類
買主の印鑑証明書
発行日から3か月以内のものを用意します。
買主本人が窓口で申請する場合は、印鑑証明書と同じ実印を持参します。
行政書士や家族などが代理で申請する場合は、買主の実印を押した委任状を用意します。
自動車保管場所証明書
新しい使用の本拠と保管場所について取得した、いわゆる車庫証明です。
移転登録に使用する車庫証明について、運輸支局の案内では、証明日から40日以内のものが必要とされています。取得後は後回しにせず、早めに移転登録を進めましょう。
ただし、名義変更であっても、必ず新しい車庫証明が必要になるとは限りません。
使用の本拠の位置に変更がない場合などは、省略できることがあります。個別の事情によって取扱いが異なるため、該当する可能性がある場合は、保管場所を管轄する警察署または京都運輸支局へ事前に確認しておくと安心です。
買主の委任状
買主本人以外が申請する場合に必要です。
買主本人が京都運輸支局へ行き、申請書に実印を押して申請する場合は、通常、買主自身の委任状は必要ありません。

5.当日使用する書類と費用
移転登録申請書(OCR申請書第1号様式)
新しい所有者・使用者、使用の本拠、現在の登録番号などを記入する申請書です。
運輸支局で入手できるほか、国土交通省や近畿運輸局のウェブサイトからも様式や記載例を確認できます。
手数料納付書
移転登録の手数料を納付するための書類です。
2026年4月1日以降、窓口で移転登録を行う場合の手数料は、1台につき700円です。
OSS申請の場合は600円で、窓口申請とは金額が異なります。
自動車税申告書
移転登録後は、自動車関係税の申告窓口で、自動車税の申告を行います。
2026年4月1日から、自動車税の環境性能割は廃止されました。また、従来の「自動車税種別割」は「自動車税」に名称変更されています。
そのため、2026年4月1日以降の個人売買では、従来のような環境性能割の納付や「取得価額50万円以下」という免税点を確認する必要はありません。
制度改正に伴い申告書の様式も変更されているため、古い用紙を印刷して持参するのではなく、現地に備え付けられた最新の自動車税申告書を使用するのが安心です。
希望番号予約済証
希望ナンバーを利用する場合に必要です。
希望番号は事前に申し込み、交付可能な状態になってから移転登録を行います。抽選対象となる番号もあるため、日程に余裕をもって申し込みましょう。

6.必要書類チェックリスト
売主から受け取る登録用書類
- 自動車検査証の原本
- 売主の印鑑証明書(発行後3か月以内)
- 売主の実印を押した譲渡証明書
- 売主の実印を押した委任状
- 車検証と印鑑証明書の住所・氏名が異なる場合のつながりを証明する書類
買主が用意する登録用書類
- 買主の印鑑証明書(発行後3か月以内)
- 買主本人が申請する場合の実印
- 代理人が申請する場合の買主の委任状
- 必要な場合の自動車保管場所証明書
- 希望番号を利用する場合の希望番号予約済証
- 登録手数料700円
- ナンバー変更がある場合のナンバープレート代
当日作成・使用する書類
- OCR申請書第1号様式
- 手数料納付書
- 最新様式の自動車税申告書
ナンバーが変わる場合に追加で必要なもの
- 車両に取り付けられている旧ナンバープレート前後2枚
- 有効な自賠責保険証明書
- ナンバープレートの取外し・取付けに使う工具
- 手続きの対象となる車両
車両番号が変更になる場合は、有効な自賠責保険証明書を提示できるように準備します。
登録書類とは別に確認しておきたいもの
次のものは、通常の移転登録で提出する書類とは別ですが、車両の引渡し時に確認しておくとよいものです。
- 自動車検査証記録事項
- 自賠責保険証明書
- 整備記録簿
- 取扱説明書
- スペアキー
- リサイクル料金の預託状況が分かる資料
- 修理歴や車両状態に関する資料

7.ナンバープレートが変わらない場合
名義変更をしても、必ずナンバープレートが変わるわけではありません。
現在のナンバーが京都ナンバーで、新しい使用の本拠も京都運輸支局の管轄内にあり、希望番号などへの変更を行わない場合は、現在のナンバープレートを引き続き使用できるのが一般的です。
登録手続きを行う運輸支局は、売主や買主の単なる居住地ではなく、自動車の使用の本拠の位置によって決まります。京都運輸支局の登録管轄は京都府全域です。
ナンバープレートの変更がなければ、通常は車両を京都運輸支局へ持ち込まず、書類による手続きを進めることができます。

8.ナンバープレートが変わる場合
次のような場合は、ナンバープレートの変更が必要です。
- 他府県ナンバーの車を、京都府内を使用の本拠として使用する場合
- 希望番号へ変更する場合
- 図柄入りナンバーなどへ変更する場合
ご自身で京都運輸支局の窓口で手続きを行い、ナンバープレートが変わる場合は、後面ナンバーに封印を受けるため、車両を京都運輸支局へ持ち込む必要があります。
基本的な流れは、次のとおりです。
- 車両を京都運輸支局へ持ち込む
- 移転登録の申請を行う
- 車両に付いている旧ナンバープレートを取り外す
- 前後2枚の旧ナンバープレートを返納する
- 新しいナンバープレートを受け取る
- 前後のナンバープレートを取り付ける
- 車台番号などの確認を受ける
- 後面ナンバーに封印を取り付けてもらう
旧ナンバープレートは、売主から書類と一緒に取り外した状態で受け取るものではありません。通常は車両に付けたまま引渡しを受け、手続き当日に返納します。
後面ナンバーには封印がありますので、事前に勝手に取り外さないようにしてください。
ナンバーの取外し・取付けに必要なドライバーなどの工具や、ボルトが固着していないかも事前に確認しておきましょう。
なお、行政書士による出張封印の対象となる場合は、車両を運輸支局へ持ち込まずに手続きできることがあります。

9.京都運輸支局での手続きの流れ
現地では、窓口の表示や案内に従って進めます。一般的な流れは次のとおりです。
① 申請書を作成する
OCR申請書、手数料納付書などを記入します。
② 登録手数料を納付する
移転登録手数料700円分の印紙を購入し、手数料納付書に貼り付けます。
③ 登録窓口へ書類を提出する
売主・買主の書類、車検証、車庫証明などをまとめて提出します。
④ 新しい車検証を受け取る
交付された電子車検証と自動車検査証記録事項を確認します。
氏名、住所、登録番号、車台番号、所有者・使用者などに誤りがないか、その場で確認しましょう。
⑤ 自動車税の申告をする
自動車関係税の申告窓口で、最新様式の自動車税申告書を提出します。
京都運輸支局の案内では、自動車関係税の申告は、関係団体である自動車関係税申告受付センターが取り扱っています。
⑥ 必要に応じてナンバーを交換する
ナンバー変更がある場合は、旧ナンバーを返納し、新しいナンバーを取り付けて封印を受けます。
京都運輸支局の受付時間
登録窓口の受付時間は、平日の次の時間帯です。
- 午前:8時45分から11時45分まで
- 午後:1時から4時まで
土曜日、日曜日、祝日および12月29日から1月3日までは閉庁しています。
初めて手続きをする場合は、書類の記入、手数料納付、税申告、ナンバー交換などに時間がかかることがあります。
受付終了間際を避け、少なくとも30分以上の余裕をもって到着することをおすすめします。

10.個人売買で注意したいトラブル防止のポイント
名義変更を行う人と期限を決める
「買主が後日名義変更する」という曖昧な約束だけでは、手続きが長期間放置される可能性があります。
売買契約書などに、次の内容を記載しておきましょう。
- 名義変更を行う人
- 名義変更の期限
- 手続き完了を報告する方法
- 新しい車検証の写しを売主へ渡すこと
車両だけを先に引き渡さない
車両、代金、必要書類の受渡し時期がばらばらになると、名義変更が進まない原因になります。
可能な範囲で、代金の支払いと、車両・必要書類一式の引渡しを同じ時期に行う流れを決めておきましょう。
実印を押した白紙書類を渡さない
実印を押した白紙の譲渡証明書や委任状を相手へ渡すことは避けましょう。
対象車両、相手方、委任する手続きなど、必要な内容が記載されていることを確認してから受け渡すことが大切です。
自動車税の精算方法を決める
2026年4月1日以降、従来の「自動車税種別割」は、名称が**「自動車税」**に変更されています。
自動車税は、毎年4月1日現在の所有者等に課税されます。年度途中で移転登録をしても、所有者・使用者の変更だけでは、売主に自動車税が月割りで還付される仕組みではありません。
売主が納付済みの自動車税について、月割相当額を買主が負担するかどうかは、当事者間の取り決めになります。精算する場合は、契約書に記載しておくとよいでしょう。
任意保険と自賠責保険を確認する
買主は、車を運転する前に、任意保険の補償が開始されていることを確認しましょう。
自賠責保険についても、有効な証明書があるかを確認し、契約している損害保険会社または共済組合に名義変更等の取扱いを確認します。
書類の有効期間に注意する
売主・買主の印鑑証明書は発行後3か月以内です。
移転登録に使用する車庫証明は、運輸支局の案内では証明日から40日以内とされています。まず売主側の書類に問題がないことを確認し、その後に車庫証明を取得すると、期限切れを避けやすくなります。
まとめ
個人売買で普通車の名義変更を進める際は、次の3点が特に重要です。
- 車検証上の所有者が誰であるかを確認する
- 車検証と売主の印鑑証明書の住所・氏名のつながりを確認する
- 売主から印鑑証明書、譲渡証明書、委任状を正しく受け取る
ローンを完済しているかどうかだけでなく、車検証上の所有者が売主本人になっているかを確認することが大切です。
また、他府県ナンバーから京都ナンバーへ変更する場合や、希望番号へ変更する場合は、書類だけでなく、ナンバープレートの交換と封印も必要になります。
必要書類を丁寧に確認すれば、ご自身で申請することも可能です。ただし、売主との書類のやり取りや車庫証明の取得に時間がかかったり、平日の日中に運輸支局へ行くことが難しかったりする場合もあります。
京都で個人売買による自動車の名義変更に不安がある方、売主・買主の必要書類の確認から車庫証明、移転登録、ナンバー変更まで、手続きをスムーズに進めたい方は、CEDAR行政書士事務所でもご相談を承っています。

